Friend

あのタクシーで

あっ、タクシーだわ。やっと来たわね。気ばかりが急いてしまうわ。彼、乗ってるかしら。出ていく前にもう一度、鏡の前で口紅をチェックしておかないと。。 さっ、もう大丈夫。あの方たち、このブラウス気に入るかしら。私、青が好きなんだけど、ショップの店...
Life

月を眺めている

月を眺めている。今は上弦、右側が光っているときはそう呼ぶそうだ。月の満ち欠けは本当に面白い。月の光っている向きが、そのまま太陽の方向を教えてくれる。最近は温暖化のせいで暑すぎるから、悪者にされることが多いが、やっぱり太陽は偉大なのだ。 昔の...
Life

人間どもよ、オレを憐れめ

さあ、人間どもよ、オレを憐れめ。オレは今、お前ら人間の目を正面から見つめている。そらすなよ。オレは正々堂々とお前の目を見つめている。最低限の礼儀ぐらい払ったらどうだ。 お前ら人間はオレ達のことを、4本足の獣だとしか見ていない。つまり、なめ切...
Smile

自由だー

おれは今、車をぶっ飛ばしている。今日は会社で腹の立つことばかりがあったから、その腹いせというわけだ。今、ようやく会社から解放された。おれはこの瞬間がたまらなく好きだ。「自由だ―」と叫びたい気分だ。光の速さで街並みが後ろに遠ざかっていく。 こ...
Life

ついに登り切ったぞ!

よし!ついに登り切ったぞ!いい眺めだ。どの山でもそうだが、この登り切った達成感と山頂からの眺めがおれにとってのご褒美だ。これがあるからやめられない。また、次の山にチャレンジしたいと思ってしまう。おれの年齢だと死ぬまでに登れる山も限られている...
Life

さあ、早くあのドアを抜けるのだ

ここは暗くじめじめした場所だ。私はここに30年居座っている。早くここから出たいという気持ちを抑え込んで生きてきた。ときにはなじられ、もうここまま生き続けるより、いっそ、首でもくくったら。。なんて考えた時期もあった。まさに地獄のような日々だっ...
Life

静けさの中で

今は朝の午前3時だ。静かな時間だ。物音ひとつしない。私はこの時間帯に街を歩くのが好きだ。夜はいつも20時に寝ているから、それが可能だ。私は50代の時に生活習慣を変えた。それもこれもこの時間帯に街を歩くためだ。それは正解だったと今は思っている...
Friend

私をどこかに連れ去って

私、時々海がこわくなる時があるの。特にこんなに寂しい日はそう。どこまで行っても海が続いている。。この大きな存在が私を飲み込んでどこかに連れ去ろうとしているみたい。この大きな海にとっては、私なんて小さな砂の一粒と変わりない。 普段の生活では、...
Smile

いい女

なんだ?このおれ様と勝負しようっていうのか?さっきから言っているだろう。真由美は絶対に渡さねえって。なんだ、その鋭いくちばしでおれののどを突くつもりか。やってみろ。おれにだって、くちばしがあるんだぜ。そののどをえぐりだしてやる! ちょっ、落...
Life

ビルとビルの間

これが、おれの部屋の窓からの景色だ。どうだい?結構、都会に住んでいるだろう? おれは20代前半の時にこの街に出てきた。あのころのおれは都会に出たくて仕方なかった。田舎では井の中の蛙だったから、自分の実力を世間に認めてもらいたくて仕方なかった...