吾輩はコーヒーカップである

Smile

吾輩はコーヒーカップである。名前は。。。
源三郎とでもしておいてください。
こんな洋物のような姿形をしていますが、実は私、日本製です。
だから、一度でいいから、この古風な名前で皆さんから呼んでほしいのです。
そうすれば、私だって緑茶なんかを入れてもらえるかもしれない。。

主観的な意見ですが、私にはコーヒーのような真っ黒の液体より、
すこし透明がかった緑茶の緑のほうが映える気がするのです。
それは君の思い違いだといわないで下さい。
私だって自分の身の丈や限界はわかっているつもりです。
だから、私自身のことでこうしたほうがいいとか、こうすべきだとか、
いうアドバイスはしないでいただきたいのです。
慎んでお断りいたします。

申し訳ありません。少し熱くなってしまいました。
まあ、そういった場合のために、私には把手という便利なものがついています。
私が熱くてどうしようもなくなったときは、ぜひとも、この便利な把手を
ご利用くださいますようお願いいたします。

そういえば、今は寒くて仕方ありません。暖かい液体も入れられていないし。。。
私の置かれている場所が場所ですから、それも仕方ありません。。
私の持ち主がモーニングコーヒーを飲んで少し外の空気を吸ってみようかなという
むら気を起こしてしまったのです。
それで私を携えてごらんのような見事な樹海をしばらく眺めていたものです。
そこまではよかった。。
私が許せないのは、そのあと、持ち主が私をベランダに置き去りにしたことです!
それもこんなぎりぎりのところに!
ちょっと風が来たら、どうするつもりですか?
あなたの角度からは見えないと思いますが、私が少し視線をずらすと、
目の覆いたくなる景色が広がっているのです。
ああ、恐ろしい。。。

持ち主はどこに行ってしまったのかですって?
持ち主は、、
居間でテレビを見ているようです。
私をこんな場所に放置するのですから、さぞかし重要なテレビ番組でしょうよ。。

私を早くその温かい場所に引き上げてください!
お願いします!!

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