今日も天気がいいから、気持ちがいいなあ。
うちのリーダも機嫌がよさそうだ。
ほら、一番右のリーダのしっぽの羽がピンと張っているだろう。
その時はほぼ、８割方機嫌がいい。
垂れ下がっているときは要注意だ。
いつカミナリを落とされるかわからない。
そういう時は、おとなしくしておくに限る。。
リーダの機嫌に左右されて大変だって？
いや、そうでもないよ。
オレも最初はなんでこんなやつに付いていかないといけないんだって
反発してたもんさ。
若かったんだな。
でも、今はかえって楽なんだ。。
リーダのご機嫌伺いは、もちろん大変な時もあるけど、
逆に言えば、リーダにさえ従っていれば、他に気にする必要はない。
でも、一度、リーダがキレたときは大変だったよ。
オレらメンバーに当たりまくってた。なんでもいいから、粗を
見つけては、怒鳴りまくってたなあ。
そんな時、メンバーはオレも含めて、ただただおとなしくしている。
嵐が過ぎ去るのを待つんだ。
後で聞いたら、あの時、リーダは奥さんと喧嘩してたらしいんだ。
家庭の不和を「仕事」に持ち込むなって。
自分がリーダになる気はないのかって？
あんた、難しいこと聞くね。
オレはリーダになる器じゃない。
メンバーで十分だ。
だって、オレにこれから進む道を他のやつらに示せると思うか？
そうじゃなくても、オレは感情の起伏が激しい。
絶対に無理だって！
ただ、あんたの言う通り、このままでいいのかって思うときは確かにある。
このままリーダについていくだけで人生を終えていいのかってね。
オレだって何人かのメンバーを引き連れて、いっぱしの
リーダを気取れば、女にもてるかもしれないしな！
いや、やっぱり無理だ。
こんな下卑た性分じゃな。
年をとると、そんな自分をあきらめる方法も身についちまうんだよ。
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