Friend 青春とは 「ねえ、青春ってなんだろうね?」涼子が、波打ち際で足を止めて言った。夕焼けが海に溶けて、影だけになった僕らが、ゆっくり揺れている。「俺たちが今こうしていることだよ」翔太が、当たり前みたいに答える。「これが青春だって。だって、みんな楽しいだろ... 2026.01.22 Friend
Smile あれっ、ピンボケ? 「……あれっ、ピンボケじゃない?」甲は首をかしげて、赤い花の写真を見つめた。どう見ても、輪郭は揺れている。花びらも、茎も、くっきりとは写っていない。「違うって」乙は、少し得意げに言う。「動きを出すために、わざとああいう風に撮ってるんだよ。今... 2026.01.15 Smile
Smile おい、リーダー。どこ行った? おーい、みんな、大丈夫か?ついてきているか?絶対にはぐれるなよ。ここではぐれたら、おそらく命はないものと思え!……先頭のリーダー、ずいぶん気合が入っているな。「命はない」って、それ、もしかしてパワハラじゃないか?いやいや、あれは俺たちを鼓舞... 2026.01.08 Smile
Friend シマウマたちの午後会議 「A」なあ……オレたち、なんでこんなにシマシマになっちまったんだろうな。「B」はあ? いきなりなんだよ。そりゃ、仕方ねえだろ。オレたちは――シマウマなんだから。「A」そうだけどさ、悔しいじゃねえか。見てみろよ、あっちの馬。キレイな栗毛、すら... 2026.01.04 Friend
Smile 今年も初詣、行っちゃう? 今年も初詣、行っちゃう?……と、軽い気持ちで言ったはいいものの、目の前に現れたのは、なかなかに本気の階段だった。結構、段数あるなあ。数えていないけれど、「まあまあ」では済まされないやつだ。しかも、上に見えるのは鳥居だけ。神社の屋根も、本殿ら... 2026.01.02 Smile
Life 次はどこへ行こうかな… さて、次はどこへ行こうかな……って。選択肢、多すぎるだろう。木製の案内板は、親切な顔をしているくせに、こちらの決断力を静かに試してくる。ミズリーナ湖。名前だけで、もう十分に美しい。澄んだ水面に、山の影が落ちる光景を想像するだけで、少し息を吸... 2025.12.31 LifeSmile
Smile 今日こそは! さあ、魚よ。かかってこい!俺のエサは新鮮だぞ。きっと魚界SNSでも「今夜のおすすめグルメ」として話題になってるはずだ。頬っぺたが落ちるくらいおいしいぞー!…あれ? 魚って頬っぺたあったっけ?まあ、そんなことはどうでもいい。とにかく、今すぐ食... 2025.08.28 Smile
Life 月明かりの航海 僕は、この小さなヨットで一人旅を続けている。波を切るたび、船体が低く唸り声を上げるけれど、それはむしろ頼もしさの証だ。「こんな小さな船で、どこまで行けるんだ?」って?ふふ、案外、ずっと遠くまで行けるものさ。この旅も、もう5日目。嵐の夜も、静... 2025.08.21 Life
Friend 光の旅の物語 今、私は空にかざした一枚の葉っぱを通して、光の速度を感じようとしている。葉脈の隙間から、細く鋭く漏れてくる一筋の光。それが、私の瞳に届くまでの時間を計算してみる。光の速度は、1秒間に地球をおよそ7周半するほどの速さ。葉っぱの隙間から私の目ま... 2025.08.14 Friend
Friend ずっと、好きでいてね ママ、ねえ、ママ。私のこと、好き?ふと、手をつないで歩きながら聞いてみたくなった。風が海の匂いを運んでくる。足元では木の板がぎゅっと鳴いて、カモメが遠くで鳴いている。時々、心配になるの。だって、ママ、時々悲しい顔をして、お外をじっと見ている... 2025.08.10 Friend